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税務情報

納税通信3753号 vol.1
【不動産「5棟10室」基準 小規模特例でも適用?】

December 22, 2022

その他

Q1 不動産「5棟10室」基準 小規模特例でも適用?

 

 不動産賃貸業では、5棟10室の形式基準により事業的規模であるかないかを判断すると思います。相続税の小規模宅地の特例における「貸付事業用宅地等」でも、この判断によって事業的規模でないと適用されないのでしょうか?

 

A1 小規模宅地の特例では事業的規模は問われません。

 

 賃貸している土地は「貸付事業用宅地等」として、小規模宅地等の特例の対象になります。特例を適用すると200㎡までの部分の評価額を50%減額できます。

 貸付事業用宅地等とは、相続開始の直前に、被相続人や同一生計の親族が貸付事業のために使用していた宅地等のことです。ここで、貸付事業とは、不動産貸付業、駐車場業、自転車駐車場業および準事業を指します。準事業とは、「事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行うもの」であり、小規模宅地の特例における「貸付事業用宅地等」の判断においては事業的規模は問われません。

 

 

 平成30年税制改正で、「相続開始前3年以内に貸付事業を開始した宅地等でないこと」という要件が追加されています。被相続人が亡くなる前に駆け込みで不動産賃貸を始めて小規模宅地等の特例を適用させる相続税対策を封じる目的です。

 


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