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納税通信3814号 vol.2
【役員の重任登記忘れ 過料金は会社負担でいい?】

March 23, 2024

その他

Q2 役員の重任登記忘れ 過料金は会社負担でいい?

 

 役員の重任登記の手続きを怠っていたため、裁判所から過料金の請求がありました。宛先は、代表者である私個人宛になっていました。この過料金は、会社の登記費用として、会社負担として差し支えないでしょうか?

 

A2 登記懈怠での過料は代表者個人が負担すべき費用で、会社の経費・損金にはなりません。

 

 株式会社の取締役および監査役には任期があり、任期の満了をもって退任します。取締役の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであり、監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとなっています。ただし、非公開会社の場合は定款に定めることにより、任期をそれぞれ10年まで伸長することが可能とされています。

 役員の選任懈怠、登記懈怠は会社法に違反することとなり、過料に処せられてします可能性があります。

 この過料は会社ではなく、代表取締役個人に対してかかりますので、会社の経費、損金にはなりません。会社が負担した場合には、代表者に対する臨時の給与(賞与)となり、所得税の源泉徴収が必要となります。

 

 

 現在、非公開の株式会社の取締役と監査役の任期を最長10年まで伸長できるため、任期を10年としているところは、失念してしまうケースもあります。忘れないようリマインド機能を使うなど注意するようにしましょう。

 

 

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