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税務情報
納税通信3835号 vol.2
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その他 |
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Q2 評価損処理した株が翌年に値上がり 遡って是正するべき?
長期保有目的で所有する上場株式の株価が帳簿価額の50%相当を下回ったので、合理的な判断基準に基づいて前期末に評価損を損金算入しました。しかし当期になって株価が上昇しています。評価損を遡って是正する必要がありますか。
A2 翌事業年度以降に株価の上昇などの状況の変化があったとしても、そのような事後的な事情は前年の株価の回復可能性の判断に影響を及ぼすものではないので、評価損として損金算入した処理を遡って是正する必要はありません。
上場有価証券の評価損が著しく低下した場合には、評価損の計上が認められます。
株価の回復可能性の判断は、あくまでも各事業年度末時点においても合理的な判断基準に基づいて行うものです。当事業年度末には将来的な回復が見込まれないと判断して評価損を計上した場合に、翌事業年度以降に株価の上昇などの状況の変化があったとしても、そのような事後的な事情は当事業年度末時点における株価の回復可能性の判断に影響を及ぼすものではありません。そのため、当事業年度に評価損として損金算入した処理を遡って是正する必要はないということになります。
価額が著しく低下した場合とは、その事業年度終了の時における市場価格がその時の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回り、かつ近い将来その価額の回復が見込まれないことをいいます。
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