Q1　ずっと休眠している株式会社　放置したままだとどうなる？

　亡父は経営していた株式会社を十数年前から休眠状態にしていたそうです。解散・清算の登記をしていなかったことを気にかけていたのですが、死亡した後も放置しておくとどうなりますか。

A1　株式会社は最後の登記から12年が経過すると法務局の職権で「みなし解散」の登記が行われるので、その場合には特段の手続きは不要になります。

　休眠会社を放置してしまうと、事業を廃止して実体を失った会社がいつまでも登記上では公示されたままとなり、登記の信頼を失うだけでなく、会社の売買が行われて犯罪に使われかねません。そのため平成26年度以降、休眠会社の整理作業が実施されています。

　毎年10月ごろに法務大臣による官報公告が行われ、最後の登記から12年経過している株式会社や、最後の登記から5年経過している一般社団法人・般財団法人に対して、登記所から法務大臣による公告が行われた旨の通知書が送付されます。公告から2カ月以内に役員変更などの必要な登記、または「まだ事業を廃止していない」旨の届出がされないときには、実際には事業を継続していたとしても、みなし解散の登記がされることになります。

　合同会社や特例有限会社はみなし解散の制度はありません。変更登記を怠ったまま放置していると過料の対象となるので注意が必要です。

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