Q1　決算賞与の金額　決定は次年度でもOK?

　業績が良かったので決算賞与を支給する予定です。来期の業績まではまったく予想できないため、決算日までに支給する事実だけを伝えて、支給額は、決算日から１カ月以内の支給日の直前に決定したいのですが、当期の損金に算入できますか。

A1　賞与を支給する事実を事業年度内に伝えていたとしても、その支給額を、同時期に支給する従業員すべてに通知していないのであれば、損金に算入できません。

　決算賞与は、その年度の業績に応じて支給する臨時の賞与です。企業としては、頑張ってくれた従業員に支給することで、次年度以降のモチベーションのアップにつなげる狙いがあります。また、支給した賞与が損金となれば節税にもなります。決算日までに支給していなくても、次の3つの条件を満たせば、損金に算入できます。

①その事業年度の終了日までに、賞与の支給額を、同時期に支給を受ける従業員すべてにそれぞれに通知していること

②通知した金額を、すべての従業員に、その事業年度の終了日翌日から1カ月以内に支払っていること

③通知した金額を、通知した事業年度に、損金として処理していること

　税金のルール通りに支払っていたことを税務調査の際に証明するためにも、支給額の通知は書面で行い、支給は振り込みにするなどの対策をしておきましょう。

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